自然
nature / Natur
意味
the phenomena of the physical world collectively, including plants, animals, the landscape, and other features of the Earth.
人間の手が加わっていない物理的・生物的世界の現象や力の総体。
由来・語源
「自」は「みずから・おのずから」、「然」は「そのようである状態」を意味し、合わせて「おのずからそうである」となる。老子の「無為自然」や仏教の「自然法爾(じねんほうに)」に由来する古典的概念。
説明
「自然」は古来、漢語・仏教語として「おのずからそうである状態」を意味する語(読み:じねん)として存在していた。江戸末期〜明治初期に西洋語 nature / Natur の翻訳が試みられたが、当初「造化」「天地」「性」などの訳語も競合していた。明治中期以降、福沢諭吉の啓蒙著作や西周の哲学翻訳の影響を経て「自然(しぜん)」が定着し、人間の手の及ばない外界としての自然概念が普及した。柳父章はこの語が元来の日本語「自然」と nature との間に意味的なずれを内包したまま定着した点を指摘している。