愛
love / agapē
意味
an intense feeling of deep affection; a great interest and pleasure in something.
深い愛情・慈愛の感情。キリスト教では神の人への愛(アガペー)を指す。
由来・語源
古来より漢字圏に存在した語で、「心が気にかかる・執着する・大切にする」を意味した。古代中国語では「仁愛・慈愛」の意で用いられ、仏教では渇愛(タンハー)の訳として煩悩的な意味合いも持つ。ギリシャ語 agapē は神の無償の愛を意味し、これに「愛」を当てることで語義が大きく拡張された。
説明
西洋のキリスト教的愛概念(love / agapē)の訳語として定着した語。もともと日本語の「愛」は仏教的な執着・煩悩のニュアンスを持ち、16世紀に来日したキリスト教宣教師たちはあえて「ご大切」などを用いて避けていた。明治期の聖書翻訳委員会(ヘボン・ブラウンら)は中国語聖書の訳語に倣ってあっさりと「愛」を採用し、1880年完成の明治元訳新約聖書で定着した。これ以降「愛」は無私の慈愛・神の愛・人間同士の深い情愛を含む広義の概念として普及し、「恋愛」「愛情」「愛国」など多くの複合語の核にもなった。