翻訳語辞典Shaqai
← 翻訳者一覧

岡本博卿

1837187740歳)

安芸国山県郡川小田村(現・広島県北広島町)の庄屋の家に生まれ、通称を岡本周吉、のちに古川節蔵・古川正雄と名乗った。1856年に緒方洪庵の適塾へ入り、蘭学と兵学を学んだのち、福沢諭吉に従って江戸へ出て慶應義塾草創期の門下生となった。塾頭として塾生の指導にもあたり、福沢が最も親しく遇した弟子の一人として知られる。

翻訳面では、1860年刊『萬國政表』の訳者として重要である。同書はオランダ語系統の統計表をもとに世界各国の国勢を紹介した日本最初期の翻訳統計書で、表紙には「福澤子圍閲 岡本約博卿譯」とある。「政表」という語を statistics の初期訳語として示したこの仕事は、のちの日本の統計語彙と官庁実務に先駆的な影響を与えた。

その後は福沢の周旋で旗本古川家の養子となって幕府海軍に入り、維新後は海軍兵学寮や工部省に勤める一方、小学読本の編訳にも携わった。明六社にも加わり、教育と言論の近代化に関与したが、1877年に病没した。岡本博卿の名は広くは残らなかったものの、初期慶應義塾と翻訳統計書の歴史を結ぶ人物として再評価されている。

1訳語数
英語翻訳元言語
1860年頃訳語年代

分野別訳語数

政治1

訳語一覧1

政表政治
statistics
英語幕末岡本博卿