消費経済
consumption
英語幕末・明治初期神田孝平

1830–1898(68歳)
美濃国不破郡(現・岐阜県)の出身で、はじめ漢学を修めたが、ペリー来航を契機に杉田成卿・伊東玄朴のもとで蘭学を学び、幕府蕃書調所(後の開成所)の教授方出役として数学・文法・翻訳などを教授した。慶応4年(1868年)には同頭取に昇進し、洋学普及の組織的な基盤を整えた。
1867年(慶応3年)に、ウィリアム・エリスの経済学書『Outline of Social Economy』のオランダ語訳からの重訳書『経済小学』を著し、日本最初の西洋経済学翻訳書として知られる。同書において「経済」の訳語を確定するとともに、「消費」「生産」「労働」など近代経済学の基礎語彙を整備し、明治の経済思想の土台を築いた。
明治政府では兵庫県令・文部少輔・元老院議官・貴族院議員を歴任し、男爵を授与された。東京数学会社(後の東京数学物理学会)の初代会長として数学教育の普及にも尽力した。明六社の会員として西周・福沢諭吉らとともに啓蒙思想の普及にも携わり、近代日本の学術・行政・翻訳の各分野にわたって多大な貢献を残した。