憲法法律
constitution
ドイツ語明治期井上毅

1844–1895(51歳)
明治時代の官僚・政治家。肥後国熊本藩(現・熊本県)の藩士の家に生まれ、藩校で漢学を修めた後、明治政府に出仕してフランス・ドイツへ留学し、欧州各国の憲法や法制度を精力的に調査した。
帰国後は太政官制度局・法制局などで立法実務に携わり、伊藤博文のもとで大日本帝国憲法の起草作業を中心的に担った。ドイツ憲法学を範としながらも日本の国体に合わせた条文を練り上げる過程で、「統治」「主権」「臣民」「議会」「内閣」「勅令」など、近代国家運営に欠かせない法律・政治用語を整備した。
教育行政面でも「教育勅語」の起草に深く関わり、国民道徳の基盤となる文言の選定に腐心した。第二次伊藤内閣では文部大臣を務めたが、過労がたたり51歳で病没した。緻密な文章表現と法的概念への造詣の深さで知られ、明治の法制語彙を実質的に体系化した人物として評価されている。