翻訳語辞典Shaqai
← 一覧に戻る

酸素

zuurstof / oxygen
言語オランダ語・英語
翻訳時期江戸後期(1825年頃)
分野科学
翻訳者宇田川榕菴

意味

Oxygen, the chemical element with atomic number 8.

原子番号8の元素で、燃焼や呼吸に深く関わる気体成分。

Plants release oxygen during photosynthesis.

植物は光合成の過程で酸素を放出する。

由来・語源

「酸」は酸っぱいもの・酸を、「素」は根本要素を表す。オランダ語 zuurstof の字義を踏まえた翻訳借用で、「酸を生む基本物質」という当時の化学理解を漢語化した語である。

説明

ラヴォワジエ化学を受けたオランダ語化学書の翻訳過程で、宇田川榕菴が酸の生成原理と理解されていた zuurstof に対して与えた訳語である。1820年代後半から1830年代にかけて『遠西医方名物考』や『植学啓原』『舎密開宗』に現れ、従来の蘭学的表記を置き換えて化学教育の基礎語彙となった。幕末から明治にかけて全国の理化学書に採用され、東アジアにも広まった。