版権
copyright
意味
1.
Copyright; the exclusive right to reproduce and publish a work.
著作物を複製・出版・販売することに関して独占的に持つ権利。
The publisher acquired the copyright for the novel.
出版社はその小説の版権を取得した。
2.
In older usage, publication right in relation to printed editions.
古い用法では、出版物の版に関して認められる出版上の権利。
The dispute centered on who held the publication right.
争点は誰が版権を持つかにあった。
由来・語源
「版」は印刷の版木や出版を、「権」は権利を表す。書物や図版を版にして世に出す権利という理解が込められている。
説明
「版権」は、近代日本で英語 copyright の訳語として用いられた語で、当初は著作物の複製・販売に関する独占的権利を指した。出版文化と法制度の整備が進むなかで広まり、のちに法令用語としては「著作権」に置き換えられていくが、明治期にはなお一般的な語として強く流通していた。出版実務と近代法の接点を示す重要語である。
初出情報
時期1887年頃
初出資料花間鶯
補足精選版日本国語大辞典は『花間鶯』(1887-88)の実例を初出として掲げる。
出典
- 『コトバンク「版権」』語義・語誌と1887-88年の初出実例を確認。語誌では福沢諭吉『西洋事情』は『蔵版』を用いており、『版権』の初出ではないことも確認。
- 『コトバンク「copyright」』英和辞典で『版権』が copyright の訳語であることを確認。
- 『コトバンク「著作権」』『版権』から『著作権』への語の移行についての語誌を確認。