総合
synthesis / Synthese
意味
1.
The combination of parts or elements to form a whole.
複数の要素を統合してより高次の全体を形成すること。
The final report is a synthesis of all the research.
最終報告書はすべての研究の総合である。
2.
In Hegelian dialectics, the resolution that reconciles thesis and antithesis.
ヘーゲル弁証法において、正と反を止揚した合。
The synthesis resolves the contradiction between thesis and antithesis.
総合(合)は正(定立)と反(反定立)の矛盾を解消する。
由来・語源
総(すべて・まとめる)と合(あわせる・一つにまとめる)を組み合わせた造語。「すべてをまとめ合わせる」という意味を持ち、ギリシャ語syntithenai(一緒に置く・結合する)の概念に対応する。
説明
synthesisおよびドイツ語Syntheseの訳語として明治期に哲学・論理学の文脈で定着した。「分析」の対義語として、バラバラの要素を統一的に結び合わせる思考操作を指す。カント哲学では先験的総合判断の概念において用いられ、ヘーゲルの弁証法では正(定立)・反(反定立)に続く第三段階「合」に相当する語として機能した。1881年の井上哲次郎『哲学字彙』を通じて哲学術語として広く普及し、のちに「総合大学」など学術・行政の場でも使われるようになった。
初出情報
時期明治期
初出資料哲学字彙
補足synthesisおよびドイツ語Syntheseの訳語として明治期に哲学・論理学の文脈で定着した。
出典
- 井上哲次郎ほか 『哲学字彙』哲学・心理学系訳語の定着確認資料