手段
means / Mittel
意味
1.
An action or system used to achieve a result.
目的を達成するために用いられる方法・道具・手法。
The ends do not always justify the means.
目的は必ずしも手段を正当化しない。
2.
In Kantian ethics, treating persons merely as instruments for one's ends.
カント倫理学における「手段として扱う」こと。人を道具として使うこと。
Kant warned against using people merely as means to our own ends.
カントは人を自己の目的のための手段としてのみ使うことを戒めた。
由来・語源
手(て・やり方・腕前)と段(段階・方法・やり口)を組み合わせた漢語。「手を使う作業のやり方」という字義から、目的を実現するための方法全般を指す語として定着した。
説明
meansおよびドイツ語Mittelの訳語として明治期に哲学・日常語として定着した。目的を実現するための具体的なやり方・方法を指す。カントの道徳哲学における「目的と手段」の対概念として移入され、「人を単なる手段として扱うことなく、常に目的として扱え」という定言命法の文脈で哲学術語として定着した。「手段」自体は古くから日本語に存在したが、西洋倫理学の概念を取り込むことで哲学的な含意を帯びるようになった。
初出情報
時期明治期
初出資料哲学字彙
補足means/Mittelの訳語として1881年の『哲学字彙』でカント倫理学の術語として確立
出典
- 井上哲次郎ほか 『哲学字彙』1881年(明治14年)刊行。明治期の哲学・科学用語を体系的に整備した訳語辞典