主権
要点
- 「主権」はsovereignty / souveraineté(英語・フランス語)の訳語。
- 語源・由来: 「主」は主体・支配者・主権者を意味し、「権」は権力・権限を意味する。管子(七臣七主)に初出とされる古典漢語で、近代的な国家最高権力の概念に充てられた。sovereigntyは古フランス語soverainete(至高の権力)に由来し、ラテン語superanus(上位の)が語根。
- 翻訳時期: 明治初期(1873年頃)。
- 翻訳者: 柴田昌吉。
- 分野: 政治。
意味
The supreme authority of a state to govern itself without external interference.
国家が外部の干渉を受けずに自国を統治する最高の権力。
The treaty respected the sovereignty of each signatory nation.
条約は各締約国の主権を尊重した。
The authority of a ruler or government to exercise power within a territory.
統治者または政府が領域内で権力を行使する権限。
The Constitution declares that sovereignty resides with the people.
憲法は主権が国民に存すると宣言している。
由来・語源
「主権」の語源・由来
「主」は主体・支配者・主権者を意味し、「権」は権力・権限を意味する。管子(七臣七主)に初出とされる古典漢語で、近代的な国家最高権力の概念に充てられた。sovereigntyは古フランス語soverainete(至高の権力)に由来し、ラテン語superanus(上位の)が語根。
説明
1873年(明治6年)、柴田昌吉・子安峻共著の『附音挿図英和字彙』においてsovereigntyの訳語として「主権」が記載されたのが定着の嚆矢とされる。古典漢語・管子に「君主の権力」の意で存在した語を近代的国家主権概念の訳語として転用したもので、中江兆民のルソー『社会契約論』翻訳『民約訳解』(1882年)でも重要な概念として用いられた。大日本帝国憲法における「天皇主権」論の基礎語彙ともなった。
初出情報
出典
- 柴田昌吉・子安峻 『附音挿図英和字彙』NDLサーチで1873年刊行を確認
- Jean-Jacques Rousseau 『社会契約論』政治思想語彙の原典
- 中江兆民 『民約訳解』ルソー翻訳語の参照資料
よくある質問
「主権」とは?
国家が外部の干渉を受けずに自国を統治する最高の権力。
「主権」の語源・由来は?
「主」は主体・支配者・主権者を意味し、「権」は権力・権限を意味する。管子(七臣七主)に初出とされる古典漢語で、近代的な国家最高権力の概念に充てられた。sovereigntyは古フランス語soverainete(至高の権力)に由来し、ラテン語superanus(上位の)が語根。
「主権」は何の訳語?
「主権」はsovereignty / souveraineté(英語・フランス語)の訳語として、明治初期(1873年頃)に用いられた。
「主権」の原語・英語は?
「主権」の原語は sovereignty / souveraineté(カタカナ:ソブリンティ)(英語・フランス語)。英語・フランス語から意味翻訳して作られた日本語。